【第12作】淡海乃海 水面が揺れる時 原作:イスラーフィール 画:もとむらえり ※連載中
12作目は 「淡海乃海 水面が揺れる時」
私の保有リストでは、とても少ないジャンル、転生もの!!
読むんですが、購入はしない!!
(幼女戦記、八男も、転スラも、メイドから母にも読みよ読むけど・・・)
でもこの作品は買ってしまった・・・。もとはライトノベルの小説のようで、その漫画版!!
転生ものでも、魔法もモンスターも出てこない、戦国時代への転生もの!!でも「信長協奏曲」みたいなメジャーな武将に転生するのではなく、戦国時代のマイナー武将「朽木氏」(読み方はクツキなんですよ京都や滋賀の人はわかるんですが・・・。クチキじゃない)に転生し、乱世を渡り歩くというストーリー
いやいや、朽木氏って・・・だれ?と思う人もいるでしょうね・・・。
※ 護廷十三隊ではないですよ!!
そこでちょっとだけ、解説!
史実で唯一登場※私の独断と偏見です。するのが、「金ヶ崎の戦い」別名「金ヶ崎の退き口」という戦いですね。旗色が悪くなった織田信長に協力し京都までの撤退に協力するという人(本当は、最初どさくさに紛れての信長を殺そうとしてたとも・・・)。でもその後、歴史の表舞台にあまり出てこないんですよね・・・。関ヶ原に出てきたり出てこなかったり・・・。
まぁ、いわゆる地方の豪族とか国人領主という、まぁイメージが地元密着型の偉い人という感じです。
※金ヶ崎の退き口とは・・・。
織田信長と朝倉氏が現在の福井県あたりで戦中に、織田家と同盟関係にあった浅井氏(現在の滋賀県長浜あたりの大名で、信長の妹、お市の方の嫁ぎ先)が朝倉氏に寝返ったことにより、形勢不利となった織田信長が福井から京都まで撤退する作戦、秀吉が殿(撤退作戦の最後尾)を務めて、追撃してくる敵を押し留めて、撤退を成功させたという話が嘘かホントか有名な話です。※秀吉の殿説も諸説あり、でもそのあとに論功行賞で秀吉しか褒美をもらった記録がないとかないとか・・・。
朽木は現在でも京都と滋賀の間の峠の地名になっており、林業や農業、夏には渓流釣りやキャンプ場がある地域で、昔は日本海(敦賀)から京都への物資輸送のルートでした(通称:鯖街道)※そういや、その付近で最近自衛隊の演習で迫撃砲が着弾してたような・・・。
さて、最近は脱線が多いような気がしますが、そろそろ本題に入ろう!!
設定は歴史好きのサラリーマンのおっさんが、戦国時代に転生し、歴史好きと現代の知識を駆使しつつ、山の奥の領地経営を行うんですが、この領地経営がまた、細かい!!
この時代のこの地域の地理的条件に経済圏を考慮した趣味レーションかというぐらい、領地経営が現実的な感じがとても、わかりやすく解説してあり、地元感も相まって、イメージしやすい!!※ いや地元感は、勝手な理由ですな・・・。
そして史実に少しずつ、変化(変更)も発生しつつ、進行していくストーリーは、史実との違いも比べられて、読者も主人と同じく、これからの進行が分からなくなる不安感にいい意味で落ちる作品です。
戦も少し話ありますが、武勇の漫画じゃないので、特に戦闘シーンなどは割愛気味!!※ 槍の一振りで上表を投げ飛ばしたりはないけれど、当時の戦の進め方がリアルに描いてあるようです。
一方で、政治的な整理の時間や、外交交渉などがメインでもとても整理されていて楽しい時間です。
画の方は一巻から少しずつ、年齢が進み、見た目も成長している感じもいい感じ!!女性陣もきれい!!鎧も戦国後期の形でかっこいい!!
特に画がきれい、無駄な線もなく、もしかしたらデジタルなのかな?いや手書きだったらすごいよ!!というぐらいに綺麗で見やすい、そして感情表現も豊!!
ただし、難点が一点だけ!!高齢の登場人物の顔が・・・。皆似とる!!
※ あとがきじゃ若干、ネタとして扱われてたり・・・。「えええっおこの人は誰だっけ?」となること請け合い!!
そんなん、朽木氏の今後の展開、天下統一なんて、大きな夢ではないところがまたいい!!が楽しみな漫画です。