見た目はおっさん、中身もおっさんの漫画紹介

漫画、アニメ、ニュースが気になる普通のおっさんが漫画を独断と偏見で紹介します。

【第2作】銀の匙 著者:荒川弘

第2作品目は、荒川弘先生の「銀の匙

 

いや、この著者、ホントすごい!!何がすごいって、同時連載(この時、銀の匙百姓貴族アルスラーン戦記連載してましたよね。。。)なのに、休載などがほとんどというか全くなく、連載が続くという安定感がすごい、また、ストーリーが脱線したり設定が急に変更になったりがない!!いや、この人鉄人か?

まぁ、編集者もとっても優秀なんだろうが、やっぱり著者の継続力、安定感が半端ないですな!!

さて、アニメ化、映画化もされたこの作品、タイトルの「銀の匙」は西洋の風習(日本のお食い初めのような習慣)で、乳児が最初に食べ物を食べるときに銀食器を使うと、生涯食べ物に困らないという風習(私の元ネタはウルルン滞在記の銀食器工房クリストフの回・・・いや古!!)をテーマにしているまさに「食」をあらわしている青春漫画!!

タイトルから、食に関することなんだろうなっと思いきや、食は食でも、設定がこれまた珍しい「農業高校」・・・。えっ材料から!!いや食育にはいいかと納得しつつ、なんといっても、農家出身といわれる著者、農業小ネタがすごい凄い、自虐的な農業小ネタがまあ随所に散らばっていて、メインストーリに彩を与えている感じで、テンポもよくついつい読み進められる感じです。

 

画の方も、荒川先生の画風で無駄な線が少なく、背景もシンプルなため、非常に見やすい絵となりつつも、感情などは、全身を使ったり、一コマ差し込みで感情表現などに利用するので、手に取るようにわかりやすく伝わってきます。

 

何事にも真剣に突き進む主人公、高校生なのに、いや自分の高校生の時・・・。

腹減った、眠い、小遣いくれ・・・。ぐらいしか、考えてなかったよなぁっと・・・。

いや、フィクションでもここまで考える高校生すごいよなぁ・・・。

 

何かと、大変大変と聞く農業や酪農、出身者だからのフィクションの中のリアリティなのか、自虐的な中にも、仕事に対して真剣な大人の思いとそれを見て行動する高校生たちの思いが込められている感じがする作品です。

 

自分たちの知らない世界の一面(これが全てではないけれど)知れる面白い漫画です。

 

 

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