【第34作目】 明日の敵と今日の握手を 原作:カルロ・ゼン 画:フクダイクミ ※連載中
34作目は、新しめの作品から「明日の敵と今日の握手を」
この作品は、2巻発売時に店頭で気になり、そのまま購入したら、面白かった!!最近購入では一番の当たり作品!!
原作者は、「幼女戦記」や「テロ―ル教授の怪しい授業」のカルロ・ゼン氏
現実世界の構図をうまく取り入れて、現代の問題などをわかりやすく表現されていて、あっ、モデルはこの国だなっとすぐにわかる感じも読みやすい作品が多い印象です。
漫画版はまだ連載中で2巻までまだまだ連載中の新刊です。
本作は、WW1に似た構図の世界観、ドラゴンフライ皇国は日本かな・・・。
世界観は、協という同盟(イギリスやフランス)と、皇帝同盟(ドイツやオーストリア)とが戦争中という中で、外交という分野を軍人(駐在武官)という立場で、見ていくとても斬新な設定が面白い!!
※ 現代の日本では駐在武官も観戦武官も?という状態ですしね・・・。あっ駐在武官の代わりは「防衛駐在官」という制度あありますけどね・・・。
駐在武官・・・。
在外公館に駐在する軍人(武官)で、軍事に関する情報を収集や、各国の軍人などと交流する軍人と、外交官の両方の身分を持った役人
観戦武官・・・。
現代では、あまり聞かなくなったのでいないかもしれないが、WW1ぐらいまでは戦争当事国に申し入れて、戦場の情報を収集するために派遣される軍人。場合によっては戦闘を行う軍艦にも同乗していたとか・・。
日本では有名なのは、「坂の上の雲」の主人公の秋山真之も米西戦争に観戦武官として派遣されていたそうですね。
さて軍事となるとすぐに脱線してしまいますが・・・。
本作では、さらに、外務省(大使など)と軍部(陸海軍)との立ち位置や、陸海軍の派閥争い、駐在国の諜報機関との関係、その国の情勢調査の方法など、なるほどなと思うようなことがとても細かく描かれていて面白い要素でもありますね。
また、登場人物が癖が強い!!外交というある意味個人の感情を捨てた冷静な判断が求められる世界で、癖の強い軍人と、その副官(少し人間味がある??)の掛け合いや、心の声がまたこの作品の扱う話題の難易度の中にコミカルさがあり面白さでもある。冷静に他人を追い込む感じ・・・。一度でいいからやっ・・・ゲェフンげぇふん・・・。
※「悪魔に魂を売る」というのがよくわかる作品です。自分は巻き込まれたくはない・・・。でも周りから見ていると面白い・・・。
作画は、写実的よりも、印象的な作画で、背景線も多いので少し暗めではありますが、感情や心情もコマ割りで個別に描かれていたりしてとても読みやすい作品です。
軍服も監修している方もいるそうで、ミリオタからすると見ていて面白い!!
日頃は見えない世界を見れるいい機会だと思って、手に取っていただけると幸いです。
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2巻